【5月8日 AFP】平昌冬季五輪のスピードスケート・ショートトラック男子で金メダルを獲得した韓国の林孝俊(Lim Hyo-jun、イム・ヒョジュン)が7日、セクシュアルハラスメント(性的嫌がらせ)の罪で有罪判決を受けた。

  23歳の林は、母国で行われた2018年平昌五輪の1500メートルで金メダルを獲得し、500メートルでも銅メダルに輝いた。

 しかし昨年、ナショナルトレーニングセンターで同胞の男子選手のズボンを他のチームメートの前で無理やり下ろしたとして訴えられ、同年8月には1年間の出場停止処分を受けていた。

 報道によれば、検察側は懲役1年を求刑していたというが、ソウル中央地裁はAFPに対し、林には300万ウォン(約26万円)の罰金と、性犯罪者に科される40時間の治療プログラムの履修が命じられたと明かした。

 韓国は夏季、冬季を問わず五輪でメダル獲得数上位10か国の常連となっているアジア有数のスポーツ大国だが、同国のスポーツ界は勝利がほぼすべてという猛烈な競争社会であることが知られていて、肉体的、心理的な暴力が横行しているといわれる。

 特にショートトラックでは近年、暴行がらみの重大なスキャンダルがいくつか発覚していて、2019年1月には五輪で2個の金メダルを獲得した女子の沈錫希(Suk-Hee Shim、シム・ソクヒ)が、元コーチからセクハラや暴行を複数回受けていたことを告発。コーチには懲役18月の判決が下された。

 また、昨年にはショートトラックの男子選手が、ナショナルトレーニングセンター内の女子寮に忍び込んで1か月の謹慎を命じられた。(c)AFP