【4月28日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)に参戦するメルセデスAMG(Mercedes AMG)の世界王者ルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)は、7月の活動再開が待たれている中で、新型コロナウイルスによるシーズン停止が自身の人生に「大きな喪失感」をもたらしているとの認識を示した。

 子ども時代にレーシングカートでキャリアを開始し、モータースポーツの階段を着実に上ってきたハミルトンは、今季のF1が開幕せずレースを恋しがる日々を送っており、自身のインスタグラム(Instagram)アカウントに、「毎日レースが恋しい。8歳からレースをしていて、シーズンが開始できなかったのはこれが初めてだ」「大好きなことに熱中しているときに、それが失われてしまうのは間違いなく大きな喪失感を覚える。だけど、こういう時期においても常に前向きな要素はある」とつづった。

 3月に行われるはずだった今季初戦のオーストラリアGP(Australian Grand Prix 2020)は、シーズン最初の練習走行を数時間後に控える中で中止が決定し、その後のGPも立て続けに中止または延期となった。

 F1の興行主が7月5日に決勝が行われるオーストリアGP(Austrian Grand Prix 2020)でのシーズン開幕を目指している一方で、同19日の英国GP(British Grand Prix 2020)はファンを入れずにレースを開催する方針を示している。

 しかしながら、ほとんどのプロスポーツを中断させ、経済活動を劇的に鈍らせている新型コロナウイルスによる休止状態について、ハミルトンは悪いニュースばかりではないといい、「今は世界中において、人生や決断、目標、周囲の人々、キャリアについてじっくり考える時間がある」と切り出した。

「今は世界中の空が前より澄み渡っている。娯楽のために殺される動物が減っているのは、需要がかなり減っていて、誰もが家にとどまっているからだ」「この困難な時期に際して、以前と同じ状態に戻らないようにしよう。これをきっかけにもっと世界の認識を改善し、個人の選択や習慣を変えていこう」 (c)AFP