【3月31日 AFP】ボクシング、WBC世界ヘビー級暫定王者のディリアン・ホワイト(Dillian Whyte、英国)と元同級王者アレクサンドル・ポベトキン(Alexander Povetkin、ロシア)のタイトルマッチが、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)により延期された。その一方で、プロモーターのエディー・ハーン(Eddie Hearn)氏は、6月に無観客で試合を復活させる可能性を示した。

 ハーン氏が所有するマッチルーム・ボクシング(Matchroom Boxing)は30日、英国ボクシング管理委員会(BBBofC)がその権限で大会の中断期間を5月いっぱいまで延長したことを受けて、同月に予定されていた全試合の延期を決断。

 マッチルーム・ボクシングは「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関するBBBofCと政府のガイドラインに従い、5月に開催予定の全イベントを延期する」とのコメント文を発表した。

 延期された中には、5月2日にマンチェスター・アリーナ(Manchester Arena)で予定されていたホワイト対ポベトキンの試合も含まれており、新しい日程は7月4日に組まれている。他にもデレック・チソラ(Dereck Chisora、英国)や、女子ボクサーのケイティー・テイラー(Katie Taylor、アイルランド)の試合が影響を受けた。

 新型コロナウイルスでボクシング界が大混乱に陥っているにもかかわらず、ハーン氏は「6月下旬までに何らかのボクシング」を復活させたい意向を示しており、「まずは無観客で行うか小規模の試合を復活させてから、6月終わりまでには大規模な試合を開催したい」と英ラジオ局トークスポーツ(talkSPORT)に語った。

 英国には現在、タイソン・フューリー(Tyson Fury)とアンソニー・ジョシュア(Anthony Joshua)という世界ヘビー級王者がいる。フューリーは先月、無敗王者のデオンテイ・ワイルダー(Deontay Wilder、米国)を倒してWBCヘビー級のタイトルを奪取したばかりで、ジョシュアとの英国勢対決が期待されている。

 ハーン氏によると、英ロンドン北部のトッテナム・ホットスパースタジアム(Tottenham Hotspur Stadium)で行われるIBFの指名挑戦者クブラト・プレフ(Kubrat Pulev、ブルガリア)とのジョシュアのWBAスーパー・IBF・WBOタイトル防衛戦は、7月25日がより現実的だという。(c)AFP