仏、国内の全マスク徴用へ 病院で2000枚盗難も
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【3月4日 AFP】仏当局は、新型コロナウイルスの流行を受けた措置として、今後数か月にわたりマスクの在庫と新規生産分をすべて徴用する。エマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領が3日、発表した。同国ではマスクの値段が高騰しており、病院から2000枚が盗まれる事件も起きている。
マクロン氏はツイッター(Twitter)で、マスクを「医療従事者とコロナウイルスに感染したフランス国民に分配する」と説明した。
フランスでは、ウイルス感染への不安からマスクと消毒ハンドジェルの買い占め行為が広がり、一部の店舗やネット小売店で値上げを招いている。
仏保健省の発表によると、同国では新たにブルターニュ(Brittany)地方モルビアン(Morbihan)県の男性(92)が新型ウイルス感染により死亡。国内の死者は4人となった。同国ではこれまで204人の感染が確認されている。
感染者が特に多い地域では、学校約120校を休校とする措置が取られた。ジャンミシェル・ブランケール(Jean-Michel Blanquer)国民教育相は、今後数日で休校となる学校がさらに増える可能性があると述べている。
一方、同国南部マルセイユ(Marseille)では、病院から外科用マスク約2000枚が盗まれる事件が起きた。
同市の保健当局はAFPに対し、マスクは職員と手術を受けた患者しか入ることができない場所にあったと説明。病院には業務を通常通り継続するのに十分な量のマスクがあるものの、追加注文を出すとともに、マスクと消毒ハンドジェルの在庫に対する保安措置を講じたと述べている。
先月中旬には日本の神戸でも、病院からマスク約6000枚が盗まれる事件が起きている。(c)AFP