【2月5日 AFP】ロシアのオレグ・マティツィン(Oleg Matytsin)スポーツ相と同国陸上競技連盟(RUSAF)は3日、RUSAFの役員が全員辞任したと発表した。

 東京五輪を前に政府が深刻化するドーピング危機の解決策を見いだそうとする中、同相とRUSAFは、連盟の役員全員が辞任し、ロシア五輪委員会(ROC)内の作業部会にその権限を移譲したと明かした。

 共同発表によれば、今回の決定は「RUSAFの活動が、ワールドアスレティックス(World Athletics、世界陸連)による資格回復につながっていないため」で、「クリーンなロシアのアスリートが、国内外の大会に出場できるようにするためのもの」だという。

 先月就任したばかりのマティツィン・スポーツ相は、「ロシアのアスリートの危機が5年間続いているのは明らかで、あまりにも長い」と話した。

 2015年から資格停止処分を科されているロシアは世界陸連への復帰を目指していたが、男子走り高跳びのダニイル・ルイセンコ(Danil Lysenko)に関する捜査の期間中に妨害行為があったとして、資格回復に向けたプロセスは昨年に中断していた。

 世界陸連もロシアの資格回復に向けた手続きを凍結しており、東京五輪の開幕まで6か月を切る中、同国の選手は中立の立場でしか五輪に出場できない状況となっている。

 RUSAFとパベル・コロプコフ(Pavel Kolobkov)前スポーツ相は、不正を全面否定していた。(c)AFP