【1月9日 AFP】米フェイスブック(Facebook)幹部のアンドリュー・ボズワース(Andrew Bosworth)氏は7日、交流サイト(SNS)最大手の同社が意図せずしてドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領の当選を後押ししてしまったと振り返る文章を発表した。ただし同氏は、フェイスブックの規約の大幅な改訂はすべきではないともくぎを刺している。

 ボズワース氏は自らが書いた内部メモが米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)に掲載されたことを受け、フェイスブックの個人ページに長文を投稿した。その中で、トランプ陣営は前回の米大統領選で支持を集めるために非常に効果的にフェイスブックを使ったと指摘。フェイスブックは自由な政治的対話を阻害するような変更を避けつつも、そのことに留意しなければならないとつづった。

 同氏は「ではフェイスブックはドナルド・トランプの当選に貢献したか?」と問いを投げ掛け、「その答えはイエスだと思うが、皆が思うような理由からではない」と続けた。

 ボズワース氏によると、トランプ氏が当選したのはロシアの工作やデマ、英政治コンサルティング企業ケンブリッジ・アナリティカ(Cambridge Analytica)のおかげではなく、「私が今まで見たことがある中でどの広告主にも勝る、唯一最高のデジタル広告キャンペーン」を展開したからだという。

 またボズワース氏は、フェイスブックの広告ポリシーは今も当時と同じため、今年の米大統領選も4年前と同じ結果になる可能性があると述べた。

 さらに同氏は、「結果を変えるために入手可能なツールを使用するという誘惑はあるが、われわれがそうしたことをしてはならないと私は確信しているし、そんなことをすれば自分たちが恐れているものになってしまう」と警告。

 ただし、それはフェイスブックの使われ方に同社自らが線を引くべきではないということではなく、明らかな暴力の扇動や投票妨害、その他のあからさまな違法行為は禁止しつつ、どんな指導者を選びたいか、有権者の判断を信頼すべきだと主張した。

 ボズワース氏は「もしわれわれが、統治されることになる人々の心をつかまずに結果を左右するならば、そこにあるのは名ばかりの民主主義だ。人々がアクセスする情報や言えることをわれわれが制限するならば、民主主義は一切無くなる」とも述べている。(c)AFP/Glenn CHAPMAN