【1月18日 AFP】ダカールラリー(Dakar Rally 2020)は17日、最終ステージが行われ、四輪部門ではミニ(MINI)のカルロス・サインツ(Carlos Sainz、スペイン)が十分なタイム差を築き、自身3度目の総合優勝を果たした。二輪部門では、ホンダ(Honda)のリッキー・ブラベック(Ricky Brabec)が、米国人ライダーとして初の総合優勝に輝いた。

 サウジアラビア初開催となった今大会で、57歳のサインツは総合争いで2位につける前回王者、トヨタ(Toyota)のナセル・アルアティア(Nasser Al-Attiyah、カタール)に6分21秒差をつけた。アルアティアは14日の第9ステージでサインツを24秒差まで追い詰めたが、その後はナビゲーションのミスなどがあり差を広げられていた。

 サインツは大会の公式ウェブサイトで、「とてもうれしい。これは多くの努力やトレーニングと練習のたまものだ」と話すと、「開幕から全力疾走だった。素晴らしかったよ。初めてのサウジアラビア開催ということで、もちろん改善点はあったが、素晴らしい働きをしてくれた」と補足。来年タイトル連覇を目指すか問われると、「それを考えるのは早すぎる。今はこの喜びに浸らせてくれ」と答えた。

 フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)ドライバーのカルロス・サインツ・ジュニア(Carlos Sainz Jr.)を息子に持つサインツは、第3ステージから総合首位に立ちレースの主導権を握った。ダカールを制したのは、2010年のフォルクスワーゲン(Volkswagen)と2018年とプジョー(Peugeot)時代に続き、これで3チーム目となった。

 一方、元F1ドライバーでトヨタのフェルナンド・アロンソ(Fernando Alonso、スペイン)は、大会初参戦ながらトップから約5時間遅れの総合13位に入った。第8ステージでは2位に入る健闘を見せたが、第10ステージでは危険な角度から砂丘に衝突し、マシンが2回転するアクシデントに見舞われた。

 F1で通算2度の年間優勝を誇る38歳のアロンソは、「ここに来られたことを誇りに思う。世界で最も過酷なラリーで、初参戦で完走するのは簡単なことではないが、自分の周りには最高のチームがいてくれた」「実際のところ、最初に想定していたよりもよく戦えたから、それは思わぬ収穫だ」とコメントした。

 これまでF1のモナコGP(Monaco Grand Prix)とルマン24時間耐久レース(Le Mans 24 Hour Race)を制しているアロンソは、今後の目標としてインディアナポリス500(Indianapolis 500)で優勝し、グラハム・ヒル(Graham Hill)氏に続くモータースポーツ3冠達成をもくろんでおり、「インディ500で勝たなければならない。3冠を狙うことが最優先だ。今はそのことに全力を注いでいる」と語った。(c)AFP/Diane FALCONER