【11月28日 AFP】コンゴ民主共和国東部で27日、武装勢力による襲撃があり、国連(UN)によると19人が死亡した。同地域では同様の襲撃事件が相次いでおり、国連平和維持活動(PKO)に対する抗議デモで死者が出る事態にもなっている。

 27日の襲撃は、ベニ(Beni)から30キロ離れたオイチャ(Oicha)で発生。地元当局者は電話で「軍がすでに現場に出動し(襲撃犯らを)追っている」と述べた。国連コンゴ民主共和国安定化派遣団(MONUSCO)の報道官は、平和維持隊員の「即応部隊」が同日朝に現地へ派遣されたと明らかにした。

 コンゴ軍は先月末、1990年代から同国東部で活動するイスラム武装勢力「民主同盟軍(ADF)」に対する攻勢を開始。NPOのコンゴ調査グループ(CRG)によると、今月5日以降にベニとその周辺で起きた武装集団による襲撃の死者数は99人となった。死者の「大部分」はADFの襲撃の犠牲者とされる。

 恐怖と怒りに駆られた地元住民らは、当局やMONUSCOの無策に抗議するデモを実施し、23日以降で7人が死亡。25日にはベニ近郊にあるMONUSCO駐留地に群衆が侵入し、事務所の一つに火を放った。

 MONUSCOは27日、前日のベニでの抗議デモで自組織の部隊が参加者1人を死なせた可能性があることを示す証拠を受け取ったとして、調査を行う意向を表明した。(c)AFP