【11月8日 AFP】ホームレスの増加に直面する米ネバダ州ラスベガス（Las Vegas）市の市議会は6日、路上で寝ることを禁止する条例案を可決した。違反者には罰金1000ドル（約11万円）と禁錮6月が科される。

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　路上寝が禁止されるのは、ラスベガス市内のダウンタウン地区と住宅地のみ。きらびやかなカジノが立ち並ぶ「ストリップ（Strip）地区」は管轄が異なるため禁止対象に含まれない。ホームレス保護施設が満員の場合、同条例は適用されないという。

　条例は10日に発効するが、 刑事規定の適用は来年2月以降となる。

　採決が行われた6日夜、市庁舎前には条例反対派が集結。現地メディアによると、反対派の市民らは怒りの矛先をキャロリン・グッドマン（Carolyn Goodman）市長に向け、「貧困は犯罪ではない」と書かれたプラカードを手に、「手錠ではなく住まいを」と採決の最中も声を上げて、抗議デモを続行した。

　グッドマン市長は物議を醸している条例について、歳入の大部分を観光業に依存するラスベガス市に不可欠なもので、「市全域の安全と衛生を確保するため」にも必要だと説明。市の商工会議所も条例を支持している。

　最新の国勢調査によれば、ラスベガスのあるネバダ州南部では約5500人が毎晩路上で寝ている。だが、自治体や慈善団体の路上生活者向け施設が提供するベッドの総数は2000床程度だ。(c)AFP