【10月15日 AFP】シリア北東部でクルド当局が運営していた、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」の戦闘員らの家族用のキャンプに収容されていたフランス人女性少なくとも3人が、ISの元へ連れ戻された可能性があることが分かった。この女性らが自身の担当弁護士に対して送信し、AFPが15日に入手したメッセージで明らかになった。

 ISに加わるためシリアに渡航したものの、ISの敗北に伴って避難民キャンプに収容されていた数人のフランス人女性らは、トルコがクルド当局に対する攻撃を開始した先週末、このキャンプから出ていった。

 シリア北部のクルド当局は、アインイッサ(Ain Issa)にあるキャンプ付近でトルコが実施した爆撃を受けて、IS戦闘員らの親族785人が逃亡したと説明。これに対しトルコ側は、クルド部隊が故意に逃がしたと主張している。

 AFPは、逃げ出した女性らの一人が親族に送ったメッセージを入手。それによると、女性はISに「連れ戻された」という。

 この女性の親族は、家族の担当弁護士を務めるマリー・ドゼ(Marie Dose)氏に宛てたメッセージで、女性らの世話役とされる男らが「われわれはイスラム国からやって来たあなた方の兄弟だ。砂漠の安全な場所に連れて行く」と語ったとしている。また「あなた方もイスラム国に属しているのだから、ここにとどまるんだ」と言われたと、この親族は明かしている。

 女性らは13日、フランスに暮らす家族に対して音声メッセージを送信。AFPがこのメッセージを確認したところによると、女性らはクルド人の「看守」らによってキャンプを無理に追い出されたと主張。テントを燃やされ、幼い子どもたちを連れて砂漠をさまよっていたところ、「武装したシリア人1人」が助けを申し出てくれたという。

 ドゼ氏は数か月前からフランス政府に対し、女性らの帰国を認めるよう働き掛けており、この女性らの動向についても、外務省に通知したという。

 エマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)政権は、フランス出身のイスラム過激派戦闘員やその妻らについて、イラクまたはシリアで法の裁きを受けるべきだとして自国への受け入れを拒否している。

 ドゼ氏は14日、マクロン大統領がこれらの人々を「ISにやすやすと引き渡している」と批判している。

 クルド側の情報筋によると、IS戦闘員約1万2000人が、シリア北部でクルド当局が運営する監獄に収容されている。これらの戦闘員は、シリア人やイラク人に加え、54か国から集まった外国人だとされる。

 同筋の話では、さらに外国人1万2000人が避難民キャンプに収容されており、うち4000人が女性、8000人が子どもだという。(c)AFP