【10月1日 AFP】第17回世界陸上ドーハ大会(17th IAAF World Championships in Athletics Doha)は30日、各種目の決勝が行われ、男子400メートルハードルではカールステン・ワーホルム(Karsten Warholm、ノルウェー)が47秒42で大会連覇を果たした。

 3日目まで空席が目立っていたハリーファ国際スタジアム(Khalifa International Stadium)にここまでで最も多くの観客が詰め掛ける中、ワーホルムは接戦を制して金メダルを獲得し、喜びに包まれた。しかし、勝利を祝ってトラックを周回する際には、ファンの大半はスタジアムを後にしていた。

 ライバルであるライ・ベンジャミン(Rai Benjamin、米国)が47秒66で銀メダル、アブデラマン・サンバ(Abderrahman Samba、カタール)が48秒03で銅メダルに輝いた。

 ワーホルムの勝利が決まる直前には、女子走り高跳びでロシア出身のマリア・ラシツケネ(Mariya Lasitskene)が2メートル4センチで並んだヤロスラワ・マフチク(Yaroslava Mahuchikh、ウクライナ)をカウントバック方式で上回り、2015年と2017年に続いて3大会連続のタイトル獲得を果たした。

 ロシアによる組織ぐるみのドーピングスキャンダルで、2016年のリオデジャネイロ五輪への出場を禁じられた26歳のラシツケネだったが、今大会では国際陸上競技連盟(IAAF)から潔白であると確認され、中立の立場で競技することが認められたわずか30人のうちの1人となっている。

 銅メダルはバシュティ・カニングハム(Vashti Cunningham、米国)が獲得した。

 その他では、男子5000メートルでエチオピアのムクタル・エドリス(Muktar Edris)が12分58秒85を記録し、2017年大会に続いてタイトル連覇を達成。19歳の同胞セレモン・バレガ(Selemon Barega)が12分59秒70で銀メダルを獲得し、カナダのモハメド・アハメド(Mohammed Ahmed)が13分1秒11で銅メダルを手にした。

 女子800メートルでは、前回女王であるキャスター・セメンヤ(Caster Semenya、南アフリカ)の欠場でアドバンテージを得たウガンダのハリマー・ナカアイ(Halimah Nakaayi)が、最後のスプリント勝負を制して1分58秒04で優勝した。

 米国のレイビン・ロジャース(Raevyn Rogers)は最後に一気に加速して1分58秒18で銀メダルに輝き、同胞のアジー・ウィルソン(Ajee Wilson)が1分58秒84で銅メダルとなった。

 女子3000メートル障害では、ケニアのベアトリス・チェプコエチ(Beatrice Chepkoech)が8分57秒84で優勝。同種目の世界記録保持者である28歳は、序盤からリードを築くとファイナルラップの鐘が鳴ったときには後続を約40メートルも引き離し、前回のロンドン大会で痛恨のミスを犯して金メダルを逃した雪辱を果たした。

 前回女王のエマ・コバーン(Emma Coburn、米国)は9分2秒35で銀メダルに終わり、ドイツのゲサ・フェリシタス・クラウス(Gesa Felicitas Krause)が9分3秒30で銅メダルを手にした。

 また男子円盤投げでは、スウェーデンのダニエル・スタール(Daniel Stahl)が67メートル59を記録して、金メダルを手にしている。(c)AFP/Rob Woollard