【9月18日 AFP】中国商務省は政府が今週、備蓄豚肉1万トンを競売にかけると発表した。アフリカ豚コレラ(ASF)発生の影響で豚肉の供給量が落ち込み、価格が高騰している状況に歯止めをかける構えだ。

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 備蓄豚肉を管理する国営企業は17日夜にウェブサイト上で、デンマーク、ドイツ、フランス、米国、英国などから輸入した冷凍豚肉を競売にかけると発表した。ただし1入札者につき300トンの制限が付く。この決定は10月1日に迎える70回目の建国記念日「国慶節」とそれに続く大型連休を控えて下された。

 中国の巨大な養豚産業を襲ったASFは、これまでに100万頭以上の殺処分を余儀なくさせている。中国で最もよく食べられる肉である豚肉の値段が高騰する中、当局はASFの拡大を食い止めようと必死だ。
 
 先週発表された公式統計によると、中国国内の8月の豚肉価格は前年比46.7%増と急上昇した。これを受け、当局は戦略的備蓄肉に手を付けざるを得なくなった。(c)AFP