「感じる」義足、歩きやすさに貢献 国際研究
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■幻肢痛
研究では、手足から脳への信号の流れを復元するため、ラスポポビッチ教授と研究チームは義足の足底と電子制御膝のジョイント部周囲にセンサーを取り付けた。そして医師らによって被験者の大腿部に電極が埋め込まれ、切断された下肢にかつて信号を送受信していたのと同じ神経終末に接続された。
皮膚を貫通するリード線で電極とセンサーを接続すると、フィードバックの循環が部分的に復元された。
ラスポポビッチ教授は、AFPの取材に対し「これによって、義足により大きな信頼を置くのに十分な感覚を生じさせることができた」と語った。
被験者らによると、特筆すべきは痛みの軽減だったという。被験者の一人は、「足の親指、足、かかと、足首、ふくらはぎ、これらすべてが痛む。今はもうないのにだ」と話し、その痛みが夜中に目を覚ますほど強いと説明した。
そして、今回の治療を始めてからは幻肢痛を全く感じていないという。
研究チームはスイスのテクノロジー企業センサーズ(SensArs)と協力して、今後4年以内に大規模な臨床試験を実施する計画だ。(c)AFP/Marlowe HOOD