【9月6日 AFP】サッカー欧州選手権(UEFA Euro 2020)予選は5日、各地で行われ、グループFではスペインが敵地でルーマニアに2-1で競り勝ち、出場権獲得にまた一歩近付いた。

 セルヒオ・ラモス(Sergio Ramos)のPKで前半に先制したスペインは、華麗なパスワークから最後はパコ・アルカセル(Francisco 'Paco' Alcacer Garcia)が追加点をマークした。

 スペインでは前監督のルイス・エンリケ(Luis Enrique)氏が、骨肉腫で先月亡くなった娘のシャナ(Xana)ちゃんを看病するため6月に辞任していたが、その後迎えた最初の試合を制して開幕5連勝を飾り、同組の2位に5ポイント差をつけた。

 同組では、フェロー諸島を4-0で下したスウェーデンが10ポイントで2位に、マルタに2-0で快勝したノルウェーが8ポイントで3位につけている。

 ラモスは「素晴らしい前半だった。チャンスをたくさんつくったが、もっとリードしてハーフタイムを迎えるべきだった」とコメントした。

「2点目の後はやや集中力を欠いた。相手はそのチャンスを生かすことができたし、失うものが何もなかった。われわれは勝利に値したが、こういう試合をどう進めていくべきか学ばなければならない」

 スペインはダニ・セバージョス(Dani Ceballos)が倒されPKを獲得すると、ラモスがGKとは反対の方向にボールを流し込んだ。さらに47分、セバージョスの鮮やかなパスに抜け出したジョルディ・アルバ(Jordi Alba)がクロスを送ると、アルカセルがこれを押し込み、勝ち点3を確保したかに思われた。

 しかし60分前、投入されたばかりのフロリン・アンドネ(Florin Andone)がラモスの目の前でヘディングシュートを決めると、試合の流れはすぐさまルーマニアに傾き、79分には、同点ゴールを目指しゴールに向かっていたゲオルゲ・プスカシュ(George Puscas)を倒したディエゴ・ジョレンテ(Diego Llorente)が退場処分となり、ホームチームはさらに弾みをつけた。

 しかし、プスカシュは後半アディショナルタイムにチャンスを2度得るも、GKケパ・アリサバラガ(Kepa Arrizabalaga)の好セーブに遭い得点を挙げることはできなかった。二つ目の場面では至近距離からヘディングを放つもセービングされ、味方選手もそのこぼれ球を決められず選手は頭を抱えた。

 またグループDでは、アイルランドがホームでスイスと1-1のドロー。デビッド・マクゴールドリック(David McGoldrick)が終盤に同点ゴールを決め、勝ち点11で同組1位の座をキープした。

 同組ではジブラルタルに6-0で大勝したデンマークが8ポイントで2位に、首位アイルランドより消化試合数が二つ少ないスイスは5ポイントで3位につけている。(c)AFP/Emmeline MOORE