【8月16日 AFP】サッカーオーストラリアU-23代表で将来を嘱望されていたジョー・チャンプネス(Joe Champness)が、ラッパーになるという夢を追いかけるため、東京五輪に出場できるチャンスを諦め現役生活を中断した。

 同国Aリーグのニューカッスル・ジェッツ(Newcastle Jets)と3年契約を結んでいるFWチャンプネスは、U-23代表で数試合プレーしており、五輪出場に非常に近い立場にいた。

 しかし22歳のチャンプネスは、新シーズンに向けた序盤のプレシーズンマッチを欠場。クラブも、チャンプネスが音楽ビジネスの世界で挑戦できるよう、実質的に無給休暇の扱いで米ロサンゼルスに滞在する許可を与えた。

 ニューカッスル・ジェッツのローリー・マッキナ(Lawrie McKinna)最高経営責任者(CEO)は今週、「ジョーイ(チャンプネスの愛称)が音楽の世界で夢を追いかけられるよう、先月上旬に米国に向かうことを許可した」と発表した。

「彼は音楽の世界に挑戦している。その夢をつかむためには、ロサンゼルスに残ることが彼にとっては非常に重要で、そのチャンスを逃すわけにはいかなかったんだ」

 ニューカッスル・ジェッツは、チャンプネスが3年以内にサッカー界に戻ってくる場合は、チームに復帰することで合意している。

「JOWIC」というステージネームを持ち、先月下旬に音楽レーベル「クリエーティブ・ミュージック・グループ(Creative Music Group)」と契約したチャンプネスは地元紙シドニー・モーニング・ヘラルド(Sydney Morning Herald)に対し、「チャンスがあると確信していなければ、こんなことはしていないだろう」「普通の状況でないことは確かだ」と語った。

「僕はニューカッスル・ジェッツを深く愛し、チームの全員をとてもリスペクトしている。契約を3年残していることを考えても、クラブからこのような機会を与えてもらい、信頼してもらえるのは本当にありがたい」 (c)AFP