【8月8日 AFP】アフリカサッカー連盟(CAF)は7日、5月に行われたCAFチャンピオンズリーグ(CAF Champions League 2018-19)決勝の第2戦が、ウィダード・カサブランカ(Wydad Casablanca、モロッコ)の抗議によって没収試合になった件について、最終的にエスペランス(Esperance、チュニジア)を優勝チームにすると発表した。

 CAFは発表の中で、ウィダード・カサブランカは「その試合に負けたとみなされる」と記した。またCAFの情報筋は、匿名を条件に「今回の決定によりエスペランスが優勝チームとなる」とAFPに明かした。

 チュニジア・チュニスで行われた一戦では、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)システムの故障により、ウィダード・カサブランカの認められなかった得点部分の見直しができず、同チームの選手がプレーを拒否していた。

 試合を放棄したウィダード・カサブランカには2万ドル(約210万円)の罰金が科されており、さらにサポーターによる発煙筒の使用で1万5000ドル(約160万円)の支払いが命じられた。

 連覇を果たしたエスペランスも、発煙筒などを使用したとして5万ドル(約530万円)の罰金が言い渡されており、1年の執行猶予付きで2試合の無観客試合という処分が下されている。さらに、CAFのアフマド・アーマド(Ahmad Ahmad)会長に対する反スポーツ的行為を理由に、クラブのモハメド・メデッブ(Mohamed Meddeb)会長にも2万ドルの罰金処分が下された。

 CAFは当初、2戦合計スコアで2-1とリードしていたエスペランスに優勝を言い渡していたが、後に「プレー環境とセキュリティーの条件が整っていなかった」とし、これを撤回。

 CAFはその後、中立地における第2戦の再試合を命じていたが、両クラブがスポーツ仲裁裁判所(CAS)に異議を申し立てた末、この決定は前週に覆されていた。

 エスペランスのファルーク・カットゥー(Farouk Kattou)事務局長は、「正義は遂行された」「完全にタイトルに値する。2か月かかったが、最終的にわれわれはタイトルを手にした」とAFPに話した。

 CAFは今回の一件により、ホームアンドアウェー開催だったチャンピオンズリーグとCAFコンフェデレーションズカップ(CAF Confederation Cup)の決勝を、来シーズンから中立地での一発勝負形式に変更した。(c)AFP