■2003年大会

開催国:オーストラリア
決勝:オーストラリア対イングランド(17-20、延長戦)/会場:ANZスタジアム(ANZ Stadium、シドニー)
3位決定戦:フランス対ニュージーランド(13-40)

 4大会連続で南半球の国が優勝をさらうという結果を受け、欧州勢は実力では対抗できないとの率直な懸念が浮上していた。しかしそんな不安は、ここ数年で頭角を現し前年にはオーストラリアとニュージーランドから白星を挙げたイングランドによって消え去った。

 マーティン・ジョンソン(Martin Johnson)主将がけん引し、ジョニー・ウィルキンソン(Jonny Wilkinson)のキックと視野に絶大な信頼を寄せるイングランドは順当に勝ち上がり、準決勝でオールブラックスを撃破したオーストラリアとの決勝に進出した。

 再び延長戦にもつれる大接戦となった決勝では、試合時間残り20秒でウィルキンソンのドロップゴールが決まり、イングランドが劇的勝利。欧州勢がW杯制覇を果たしたのは、8大会を通じてこのときだけとなっている。