【7月29日 Xinhua News】中国の鉄道車両最大手、中国中車(CRRC)傘下の中車青島四方机車車両股份有限公司が開発した地下鉄車両「CETROVO」が25~27日に北京で開催された「北京国際都市軌道交通展覧会・フォーラム2019」で披露され、多くの来場者の注目を集めた。

 同社の陳旭(Chen Xu)主任技師は「車体とフレームは炭素繊維強化炭素複合材料を採用し、重量を13%以上軽減。車両はSiC(炭化ケイ素)インバーターやPM(永久磁石)モーターなどの省エネ技術を採用し、15%以上の省エネを実現した。さらに低騒音型設備、ナノセラミックフィルムでコーティングした断熱遮音ガラス、真空断熱遮音材などを使用することで、騒音を3デシベル(dB)下げることに成功した」と語った。

 展覧会では中車長春軌道客車股份有限公司の「次世代地下鉄」も合わせて発表された。「次世代地下鉄」にはフレキシブルソーラーパネルが使用され、ディスプレー式車内案内表示装置には青、黄、赤の3色で車内の混雑状況がリアルタイムで表示される。

 「次世代地下鉄」は中国の製造業、新素材、人工知能(AI)、クラウドコンピューティングなど複数の分野の最先端テクノロジーの成果を結集して完成した。

 スマート化レベルの向上に伴い、システムの処理能力に対する要求も高まっている。展覧会では、中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)が同社の「城軌雲(都市鉄道クラウド)」と、傘下の半導体設計会社、海思半導体(ハイシリコン)が開発した最新ネットワークスイッチを発表した。ファーウェイの城軌雲+AI解説員は「このネットワークスイッチは従来のデスクトップパソコン本体4個分ほどの大きさしかないが、地下鉄の膨大なデータストリームの処理能力に対する要求を満たすことができる」と述べた。

 中国の地下鉄は今年、開通50周年を迎える。中国都市軌道交通協会によると、最初に北京地下鉄1号線の一部が開通して以来、これまでに中国内地の37都市で開通し、総延長距離は6126.82キロに達している。(c)Xinhua News/AFPBB News