【7月25日 AFP】ロシアで24日、ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)政権批判の急先鋒(せんぽう)として知られる野党指導者アレクセイ・ナワリヌイ(Alexei Navalny)氏が逮捕され、大規模デモを呼び掛けるなど集会やデモに関する規則に違反したとして、裁判所から30日間の拘留を言い渡された。政権への抗議の活発化を抑える狙いがあるものとみられている。

 ロシアでは、9月に行われる地方選への野党有力候補の立候補届け出を当局が拒否していることに対する抗議の声が高まっており、先週モスクワで行われたデモにはここ数年で最多となる2万2000人以上が参加した。

 プーチン大統領の支持率が下落する中、野党は9月に予定されているモスクワ市議会選への候補者擁立が難航しており、ナワリヌイ氏やその他の反政府系政治家たちは、市当局が野党候補を登録しなければ今月27日に市庁舎近くで大規模集会を行うと主張していた。政権に批判的な人たちからは、いいかげんな根拠で野党候補が届け出を拒否されているとの声も上がっている。

 ナワリヌイ陣営の選挙本部の取りまとめ役であるオレグ・ステパノフ(Oleg Stepanov)氏も逮捕され、裁判所から8日間の拘留を言い渡された。また、ナワリヌイ氏の支持者とモスクワ市民が選挙管理委員会の事務所前などでピケを張ったり集会を行ったりしたことを受け、選管当局への妨害として捜査も開始されている。(c)AFP/Anna SMOLCHENKO and Olga ROTENBERG