【7月17日 AFP】米韓軍事演習が実施されれば非核化交渉の再開に影響を及ぼすと北朝鮮がけん制する中、米国は16日、同協議への期待を表明した。

 北朝鮮は米国のコメントに先立ち同日、米韓軍事演習が来月実施されれば、核実験の一時停止措置の再考もあり得るとほのめかしていた。米韓合同軍事演習は長年にわたって開催されているが、北朝鮮との緊張を緩和するため規模を縮小している。

 ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-un)朝鮮労働党委員長は先月30日、韓国と北朝鮮を隔てる軍事境界線沿いの非武装地帯(DMZ)で電撃会談し、非核化交渉の再開に合意した。北朝鮮政府が非核化交渉に関する声明を出したのは、この会談以降初めて。

 北朝鮮の声明に対し米国務省は、両首脳の6月の会談と2月にベトナムで行われた会談で結ばれた合意について、楽観していると述べた。

 国務省のモーガン・オータガス(Morgan Ortagus)報道官は記者会見で、「わが国の観点から言えば、トランプ大統領と金委員長がベトナムで互いに合意した内容を進展させようとする能力を阻害しようとする者が、北朝鮮政府からも米政府からも一人も出てこないことを期待している」と述べた。

 オータガス氏はさらに、「わが国はもちろん、こうした交渉の再開を楽しみに待っているし、常に対話に期待している。従ってこうした合意内容の進展を促すことができる」と述べた。

 韓国政府も17日、米朝の非核化交渉が再開し、「実質的な進展」につながることに期待すると表明した。(c)AFP