【7月14日 AFP】イタリア・セリエA、ボローニャ(Bologna FC)のシニシャ・ミハイロビッチ(Sinisa Mihajlovic)監督は13日、プレシーズンのトレーニング開始前日に、白血病の診断を下されたと明かした。

 ミハイロビッチ監督は会見で「その知らせを聞いたときは、紛れもなくショックだった。座り込んで数日間泣きはらした」「これまでしてきたように、目をそらさずに胸を張って立ち向かっていく。病院に行って闘病するのが待ちきれない。病気は悪性だが、打ち倒せないことはない」と語った。会見の終わりには、記者たちがミハイロビッチ監督に対してスタンディングオベーションを送った。

 ボローニャのジョーイ・サプト(Joey Saputo)会長は、「ミハイロビッチは指導者であり、今後もそうである」と表明。白血病と闘病する指揮官は、16日から治療を開始する。

 チームドクターによればミハイロビッチ監督は「急性白血病」にかかったものの、回復の見込みは十分にあり、指揮を執り続けることができるという。

 フィリッポ・インザーギ(Filippo Inzaghi)前監督の後を継いで、新シーズンはボローニャで初のフルシーズンを目前に控えている中で、50歳のミハイロビッチ監督にショッキングな知らせが届いた。

 昨季途中の就任後、リーグ戦最後の12試合では8勝を挙げ、チームを降格圏とは大きく離れた10位に導いた。

 92年にレッドスター・ベオグラード(Red Star Belgrade)からASローマ(AS Roma)に移籍してから、ミハイロビッチ監督はイタリアに腰を据えており、ラツィオ(SS Lazio)在籍時の活躍が最も知られている。6年間プレーしたラツィオではリーグ優勝1回、イタリア杯(Italian Cup)制覇を2回、さらにカップウィナーズカップ(UEFA Cup Winners' Cup)のタイトルを獲得し、サポーターの間ではいまだにヒーローとされている。

 また歴代でも最高のセットプレーのスペシャリストとみられており、セリエAではアンドレア・ピルロ(Andrea Pirlo)氏と並んで史上最多となる28ゴールをFKから決めている。

 引退後は指導者として特にイタリアの各クラブの監督を務め、セルビアの代表指揮官も務めた。(c)AFP