タイ洞窟閉じ込めから1年、少年らが救出活動で死亡したダイバーの法要に参列
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【6月24日 AFP】タイ北部チェンライ(Chiang Rai)県タムルアン(Tham Luang)で1年前、洪水に見舞われた洞窟に3週間近く閉じ込められた地元サッカーチームの少年らとコーチが24日、救出活動中に死亡したダイバーの法要に参列した。
当時世界中が安否を気遣った少年サッカーチーム「ワイルド・ボアーズ(Wild Boars)」のメンバー12人とコーチは、迷路のように入り組み、浸水して危険な洞窟内を、顔全体を覆うマスクを着用し、鎮静剤を投与された上で無事救出された。
ただ、かつてタイ海軍特殊部隊のダイバーだったサマン・クナン(Saman Gunan)さんが救出活動中に死亡し、この事故での唯一の犠牲者となった。
24日、少年らは亡くなったクナンさんのために営まれた法要に参列し、僧侶らにお布施の食べ物を差し出したり、洞窟の精霊に供え物をささげたりした。
事故発生当時14歳だった少年の一人は、クナンさんを「僕らにとって第二の父親」と呼び、「あの出来事は毎日僕の心の中にある」と語った。
クナンさんの妻は、亡き夫の英雄的行為がたたえられる中で泣き崩れ、「(夫に)心配しないでと伝えたい、私は強くなって、自分や家族、両親をずっと支えていくから」と話した。
この日に執り行われた法要は、事故からちょうど1年を迎えた週末を厳粛に締めくくるものとなった。少年らは今も変わらずサッカーに打ち込んでおり、コーチは自分のサッカースクールを運営するという夢を実現させている。(c)AFP