【5月27日 AFP】19F1第6戦モナコGP(Monaco Grand Prix 2019)は26日、決勝が行われ、メルセデスAMG(Mercedes AMG)のルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)がスタートから続いていたプレッシャーをかいくぐり、接戦を制して優勝を飾った。

 5度の総合王者で今季もドライバーズタイトルの首位に立つハミルトンは、レッドブル(Red Bull)のマックス・フェルスタッペン(Max Verstappen)が終盤に仕掛けたアタックを故ニキ・ラウダ(Niki Lauda)氏の「スピリット」で戦って切り抜け、僅差の勝利を収めた。

 ハミルトンは赤いヘルメットを掲げて、通算3度の世界選手権制覇を果たした伝説的ドライバーで20日に死去したラウダ氏をたたえた。

 フェルスタッペンはピットレーンでメルセデスAMGのバルテリ・ボッタス(Valtteri Bottas)と接触したことで5秒のペナルティーが科されたため、4位に降格となった。これを受けてフェラーリ(Ferrari)のセバスチャン・ベッテル(Sebastian Vettel)が2位、ボッタスが3位にそれぞれ順位を上げた。

 ハミルトンとボッタス、そしてベッテルは表彰式でラウダ氏への敬意の印として赤い「ニキ」キャップをかぶった。

 ハミルトンは「今までで一番厳しいレースだったと思う。ニキのスピリットで戦った。彼はチームの中で本当に影響力のある人で、彼のことを恋しく思う」と語った。

 レッドブルのピエール・ガスリー(Pierre Gasly)が5位に入り、以下マクラーレン(McLaren)のカルロス・サインツ・ジュニア(Carlos Sainz Jr.)、トロ・ロッソ(Toro Rosso)勢のダニール・クビアト(Daniil Kvyat)とアレクサンダー・アルボン(Alexander Albon)が続き、昨年優勝したルノー(Renault)のダニエル・リカルド(Daniel Ricciardo)が9位、ハース(Haas F1 Team)のロマン・グロージャン(Romain Grosjean)が10位に入った。

 キャリア77勝目を挙げたハミルトンはこれでモナコGP通算3勝目で、今季のタイトル争いでもリードを広げている。

 メルセデス勢は全勝記録をのばしたものの、今季開幕から続いていたワンツーフィニッシュは途切れている。

 フェラーリはベッテルが2位に入り士気は高まったが、地元出身のシャルル・ルクレール(Charles Leclerc)が15番手スタートから序盤でのリタイアに終わり、悲喜こもごもの週末となった。(c)AFP/Tim COLLINGS