■ホワイトハウスボーイズ

 1900年から2011年まで運営されていたこの少年院に入所していた人々によると、施設内での虐待は1960年代初めまで日常的に行われていた。昔は、マリアナに連れて行くぞと言うだけで子どもたちは震え上がったという。

 これは作り話ではない。入所者の多くは、そこは悪夢だったと話しており、生き延びることができなかった者もいる。もし最近見つかった「異物」が人骨だと確認されれば、不審な死を遂げた少年の数は82人に上る。

 サウスフロリダ大学の2012年の報告によると、同少年院に入所していた少年らの中には窃盗や殺人の罪を犯した者もいたが、「矯正不能」「不登校」「依存」といったささいな問題しか起こしていない者や身寄りのない孤児もいた。

 2008年、少年院の生存者らは、子どもたちに対する拷問の責任を州に認めさせるため、「ホワイトハウスボーイズ(White House boys)」という団体を結成。現在、クーパーさんが代表を務めるこの団体には約300人のメンバーがおり、全員が70歳前後で、かつての重罪犯が多数を占める。

 2017年、フロリダ州は少年院での出来事について正式に謝罪したが、賠償金が支払われることはなく、罪に問われた者もいなかった。現在、州は「被害者本人とその家族、影響が及んだすべての人々が、心の傷を癒やし、気持ちの区切りをつけられるよう」取り組む姿勢を示している。

 だがクーパーさんは、生存者の数が年々減っていくことに焦りを感じている。前回の捜査は4年を要しており、多くの生存者にとって残された時間はあまりない。(c)AFP/Leila MACOR