■試される「中国社会への適応」

 AFPが取材したウイグル人妻の夫9人は、解放された妻たちは3か月間、新疆を離れることができず、その間厳しく監視されることになると語った。

 ある宝石商の男性は「妻が中国社会に適応しているか確かめるための監視だろう。適応していないと判断されれば、戻されてしまう」と述べた。

 この男性は、妻が「収容所で踊ったり、肌を露出した服を着せられたりしたほか、豚肉を食べさせられたり、酒を飲まされたりもした」ことも明らかにした。男性の妻は現在、モスクに赤いバツ印が付けられ、中国国旗には緑のチェックマークが描かれたイラスト付きのガイドブックを携帯しているという。

 また「以前は決まった時間にお祈りをする習慣があったが、今はしていない。レストランで(アルコールを)飲むこともある」と話し、中国当局がこうした行為を求めているのだろうと付け足した。

 解放された妻たちについては、被害妄想に陥ったり、通報を恐れたりしていると、多くの家族が指摘している。

 前述の宝石商の男性は「最悪なのは、妻が何も話さないことだ」「両親や家族、私のことさえ疑っている」と語った。

 また、匿名を条件にAFPの取材に応じた別の夫ら7人も、妻との連絡はまだ電話のみだが、同じような状況にあると証言している。