【5月9日 AFP】テニス、マドリード・オープン(Mutua Madrid Open 2019)は8日、男子シングルス2回戦が行われ、大会第2シードのラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)は6-3、6-3でカナダの新鋭フェリックス・オジェ・アリアシム(Felix Auger-Aliassime)を下し、初戦突破を決めた。

 ナダルは、先月のモンテカルロ・マスターズ(Monte-Carlo Rolex Masters 2019)とバルセロナ・オープン(Barcelona Open Banc Sabadell 2019)でまさかの敗退を喫すると、今週に入ってウイルス性の胃腸炎に苦しめられるなど、ここ最近は厳しい時間を送っていた。

 しかし、この日はオジェ・アリアシムを危なげなくストレートで退け、再びリズムをつかみつつあると話している。

 マドリード・オープンで6度目の優勝を狙うナダルは「翌日にもう1試合戦うチャンスを得られるから、今は勝利することが重要」「2週間前は練習中での感触も良くなかったし、もう1試合プレーしても改善する可能性はなかったかもしれない」「でも今は試合での感覚も良くなっているし、一つ一つの試合が改善するチャンスになる」とコメントした。

 全仏オープンテニス(French Open 2019)で四大大会(グランドスラム)通算18勝目を目指す世界2位のナダルは、3回戦でフランシス・ティアフォー(Frances Tiafoe、米国)と対戦する。順当に勝ち上がれば、準々決勝で第6シードの錦織圭(Kei Nishikori)とスタン・ワウリンカ(Stan Wawrinka、スイス)の勝者と顔を合わせる。

 ナダル戦の数時間後に行われた試合では、今大会限りでの現役引退を表明していた同胞のダビド・フェレール(David Ferrer)が4-6、1-6で第3シードのアレクサンダー・ズベレフ(Alexander Zverev、ドイツ)に敗れ、ATPツアー通算27勝、自己最高世界ランキング3位を記録した輝かしいキャリアに幕を下ろした。

 絶対に諦めない姿勢で知られるフェレールは、試合後にサービスボックスのTの字の部分にバンダナを置いた。2013年のローラン・ギャロス(Roland Garros、全仏オープン)で決勝に進出するなど、グランドスラムで5度の4強入りを経験した37歳は「やり残したことはない」「自分のレガシーが何なのかは分からないが、いつも最後のポイントまで戦ってきた。だからそれがレガシーになるのかな」と話した。

 一方、膝の故障から復帰し、これがシングルスでは2月以来の実戦となった第7シードのファン・マルティン・デルポトロ(Juan Martin Del Potro、アルゼンチン)は3-6、6-2、5-7でラスロ・ジェレ(Laslo Djere、セルビア)に敗れた。(c)AFP/Thomas ALLNUTT