■対話が最善策

 ベネズエラについてドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は、社会主義に対するイデオロギー闘争の一環と捉えており、またその経済の破綻を米民主党と結び付けようとしている。

 だが、トランプ政権内のより強硬な政治信条を持つ一部のタカ派でさえ、人口がイラクよりも少ないベネズエラを米国にとっての脅威とは見ておらず、実際に軍事行動にでることは考えにくいと、多くの専門家は指摘している。

 トランプ政権はマドゥロ氏との対話を拒否しているが、独立系シンクタンク「国際危機グループ(ICG)」の中南米部門責任者イバン・ブリスコ(Ivan Briscoe)氏は、ベネズエラ内での対話が最終的には最善の方法だと述べる。

「政府が長期にわたる経済制裁や毎月起こる不安定な出来事を生き延びることができないのは明白だ。また、野党側も米国の支援によって政府を退陣させることが不可能であると理解している」

 同氏はまた、「お互いを打ちのめすことができないこう着状態が続いており、唯一の解決策が話し合いであるということも示されている」と指摘した。(c)AFP/ Shaun TANDON