【4月22日 AFP】韓国政府は22日、昨年4月27日に行われた歴史的な南北首脳会談から1年を迎えるのに合わせて、今月27日に記念式典を行うと発表した。ただ北朝鮮側が参加するかどうかは、現時点では不明だという。

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 南北の外交関係の雪解けが急速に進んだ昨年4月、文在寅(ムン・ジェイン、Moon Jae-in)大統領と金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-un)朝鮮労働党委員長は、朝鮮半島(Korean Peninsula)を分断している非武装地帯(DMZ)で初めての会談に臨んだ。これにより、金氏とドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領のシンガポールでの初会談への道も開かれた。

 しかし今年2月にベトナムのハノイで行われた2回目の米朝首脳会談は、合意なく物別れに終わり、両国の交渉は頓挫。金氏と文氏の会談から1年がたっても、北朝鮮の非核化に向けた前進はほとんどない。

 韓国統一省によれば、記念式典は文氏と金氏が笑顔と兄弟のような抱擁を交わした南北軍事境界線にある板門店(Panmunjom)で行われる予定だが、北朝鮮が参加するかどうかは明らかになっていないとしている。

 同省報道官は記者団に対し、「北朝鮮側に式典について知らせる際に、追加情報を公表する」と述べた。

 トランプ氏がシンガポールでの会談中止を示唆したことを受けて、急きょ行った2回目の会談を含めると、文氏と金氏は昨年3回会っている。しかしハノイでの米朝会談が合意なく終わって以降、南北のやりとりは大幅に減っている。(c)AFP