【4月9日 AFP】来月行われる欧州議会(European Parliament)選挙に、イタリアの独裁者ベニト・ムソリーニ(Benito Mussolini)のひ孫が極右の小政党から出馬する意向を示している。地元紙が9日、報じた。

 日刊紙メッサジェロ(Messaggero)によると、元潜水艦乗組員のカイオ・ジュリオ・チェーザレ・ムソリーニ(Caio Giulio Cesare Mussolini)氏(50)は、極右政党「イタリアの同胞(Brothers of Italy)」の候補として立候補を目指しているという。

 同紙はムソリーニ氏が「とても多くの人が、投票用紙にムソリーニと書きたがっている」と語ったと伝えている。

 アルゼンチン生まれの同氏に政治経験はないものの、「言うまでもなく、私のこれまでの人生には常に政治があった」といい、候補者に選出されたのは自らの名字が理由なのではなく、自身の義務感と国際経験、さらに古代ローマの将軍・政治家である「ガイウス・ユリウス・カエサル(Gaius Julius Caesar)」のイタリア語表記であるファーストネームのためだと考えているという。

 また当選すれば、「イタリアの同胞」が掲げるナショナリストの立場に沿って、「私のあらゆる活動と票を生かして国益を守っていく」という考えを示した。

 同党は昨年の総選挙で、4.4%の得票率を獲得している。(c)AFP