【3月30日 AFP】独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)は、世界の二酸化炭素(CO2)排出量のうち同グループ由来のものが占める割合は約2%に上ると明らかにした。これはドイツ一国の排出量に匹敵する値。ミヒャエル・ヨースト(Michael Jost)最高戦略責任者が29日、独週刊経済誌ビルトシャフツボッヘ(Wirtschaftswoche)のインタビューで述べた。

 ヨースト氏は「世界のCO2排出のどれほど多くを当グループが占めているのかを計算した」ところ、算出された値は「乗用車でほぼ1%、トラックで1%」だったと明らかにした。

 一方、国際研究組織「グローバル・カーボン・プロジェクト(GCP)」の2017年の統計によると、ドイツのCO2排出量は世界全体の2.2%近く(8億トン相当)で、世界6位となっている。

 フォルクスワーゲンのヘルベルト・ディース(Herbert Diess)グループ取締役会会長は先週、独北部ウォルフスブルク(Wolfsburg)本社で従業員を前に、同グループが製造し、現在流通している乗用車に由来するCO2排出の割合を「2050年までにゼロにしたい」と述べた。

 フォルクスワーゲンは現在、2020年からの厳格なCO2排出規制の発効を前に、2028年までに電気自動車70車種を発売するとの目標を掲げている。計画によれば、同グループは今後10年間で電気自動車2200万台を販売して欧州当局からの課徴金を避けるとともに、自社工場由来のCO2排出を大幅に削減する計画。(c)AFP