【4月1日 Xinhua News】中国天津開発区管理委員会は26日、同区に拠点を置く天津雲聖智能科技がこのほど、中国移動(チャイナモバイル)や華為技術(ファーウェイ)と共同で、中国初の小型無人機(ドローン)による空中5Gリアルタイム8K超高精細度パノラマ中継に成功したと発表した。

 この実験の成功は、小型無人機への5G端末の搭載が、小型無人機の画像をリアルタイムかつ高画質で多重伝送できるようにし、従来の小型無人機の伝送方式であるピアツーピア(P2P)を覆す可能性があることを示している。また距離の制約を打破し、より高速で超高精細度の画質を実現しており、産業用監視カメラなどでの実用化の見通しも明るい。

 雲聖智能は2018年1月に天津開発区で登録、設立された産業用小型無人機システムの研究開発や生産に特化した企業。創業者兼最高経営責任者(CEO)の陳方平(Chen Fangping)氏は、同社が小型無人機の無人化を実現した世界有数の企業だと説明した。

 小型無人機「虎鯨」と全自動ドローンポート「虎穴」は同社が独自に開発した注目商品だ。自動ドローンポート技術は操縦士を必要とせず、完全な自動運転を実現し、さらにバッテリーやポッドの自動交換など一連の機能を備えている。

 同社では現在、中国・シンガポール天津エコシティの建設と提携しており、小型無人機システムが河川航路や交通、送電線などの巡回パトロールに使われている他、大港油田パイプライン網の巡回検査にも利用されている。(c)Xinhua News/AFPBB News