【3月23日 AFP】テニス、マイアミ・オープン(Miami Open 2019)は22日、女子シングルス2回戦が行われ、大会第1シードの大坂なおみ(Naomi Osaka)は感情をコントロールする必要に迫られながらも、予選勝者のヤニナ・ウィックマイヤー(Yanina Wickmayer、ベルギー)を6-0、6-7(3-7)、6-1で退け、初戦を突破した。

 世界ランク1位の大坂は、1月の全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2019)で四大大会(グランドスラム)2連勝を記録した後、ドバイ・テニス選手権(Dubai Duty Free Tennis Championships 2019)とBNPパリバ・オープン(BNP Paribas Open 2019)では早期敗退を喫した。

 しかし、ハードロック・スタジアム(Hard Rock Stadium)で行われたこの日の試合では、世界141位のウィックマイヤーを相手に自分を見失いそうになる場面がありながらも、落ち着きを取り戻すことができた様子だった。

 途中で調子が崩れてしまった21歳の大坂は、2010年大会でベスト8に到達したウィックマイヤーにフルセットの勝負に持ち込まれ、そこから激しい反撃を余儀なくされて、「第2セットでは、すごく感情的になっていた。だから、第3セットでは必死で気持ちを抑えた」と振り返った。

「勝ちを意識し始めて、勝つためにできることを考えていなかった。そこから調子が崩れてしまい、相手のプレーが良くなっていった」「それはいつものこと。大会の初戦だったし、インディアンウェルズ(Indian Wells)では連覇できなかったから、良いプレーをしたかった」

「とにかく、深呼吸して立て直す必要があった。感情的になると、いつもそうやって自分を見つけている。それは、エネルギー節約術のようなもの」「ポイントごとに熱くなるのではなく、次のポイントに気持ちを向けるようにする」

「感情を抑えるときは、とにかく貝のようになる」「ポイントごとに喜んだり反応したりしない。あまり感情がむき出しになると、プレーを急ぎ過ぎてしまうことがあるので、そうならないように心掛けている」

 世界トップとしての重圧と折り合いをつけることに関して、大坂は現在も鋭意勉強中であるとあっさり認めている。しかしながら、マイアミ大会初制覇を目指すために冷静さを保つように心掛けており、「世界ナンバーワンで、四大大会(グランドスラム)を2勝していることは考えないようにしている。大切な目標は、出場している大会で勝つこと」と語った。

 大坂は3回戦で台湾の謝淑薇(Su-Wei Hsieh、シェ・スーウェイ)と対戦することが決定。謝は米国のアリソン・リスケ(Alison Riske)に6-2、7-5で勝利した。

 今年の全豪オープン3回戦で、大坂は謝と大接戦を繰り広げた。謝は第1セットを制して第2セットも4-1とリードしていたが、最後は劇的な逆転で敗れてしまった。

 大坂は謝について「予測できない」とすると、「彼女はどこからでもウイナーを打てるような選手。スライスもドロップショットも持っていて、何でも打てる気がする」と警戒した。

「何が起きるか分からないので、自分にとって彼女とのプレーはタフに感じる。予想できないところが、彼女のプレーの質を押し上げ、トップ選手に勝っている理由だと思う。彼女との試合は、本当に厳しいものになるはず」

 その他の試合では、ヴィーナス・ウィリアムス(Venus Williams、米国)が7-6(7-4)、6-1でカルラ・スアレス・ナバロ(Carla Suarez Navarro、スペイン)を下し、第14シードのダリア・カサキナ(Daria Kasatkina、ロシア)との3回戦に駒を進めた。(c)AFP/Steve Brenner