■より広い視野を

 災害や惨事に直面した人の精神衛生を専門とするニュージーランドの臨床心理学者、サーブ・ジョハル(Sarb Johal)氏は、子どもが家の外で得る情報に対して親が気を配ることは、それが間違った情報である場合への備えとしてとても重要だと語る。また、事件と対比させるかたちで、子どもたちが希望を持てるようにすることもカギだという。

「この事件は本当にひどい、恐ろしい出来事だ。だがより広い視野で考える必要があるのは…みんなが日々の生活を送れるよう手助けし、そして守るために、多くの人々が取り組んでいるということ。それを指し示すことだ」

 ニューベリーさんは、子どもたちの旺盛な好奇心が、時に難しい問題を突きつけてくると話し、「子どもたちとの間に選択の余地はない。一番難しい質問をしてくる」と続けた。

 だがその一方で、市内各地に設けられた臨時の追悼所での献花の広がりに見られるように、人々の間に「思いやりの気持ち」が表れているのは良いことだと感じるという。「追悼に訪れて敬意を表し、愛と同情を示しても実行犯への憎しみは示さない姿勢が大切なのだと思う」 (c)AFP/Glenda KWEK