【3月14日 AFP】米首都ワシントンの連邦地方裁判所は13日、2016年大統領選でドナルド・トランプ(Donald Trump)陣営の選対本部長を務めたポール・マナフォート(Paul Manafort)被告(69)に対し、資金洗浄などを共謀した罪で禁錮3年7月の刑を言い渡した。同被告は既に脱税と銀行関連詐欺の罪で禁錮3年11月の刑を受けており、刑期は合わせて7年6月となった。

 エイミー・バーマン・ジャクソン(Amy Berman Jackson)判事は量刑言い渡しで、マナフォート被告は後悔の念をほとんど見せておらず、「ついたうその数は誇張するのが難しいほどだ」と指摘した。刑期には9か月の未決勾留が算入されるため、被告が刑務所に収容される期間は6年9月となる。

 マナフォート被告の裁判は、2016年米大統領選でのロシア介入疑惑をめぐるロバート・モラー(Robert Mueller)特別検察官の捜査から派生したものとしては最も大きな注目を集めていた。

 ただジャクソン判事は、今回の裁判は2016年大統領選とは関係がなく、被告が10年間にわたりウクライナの親ロシア派政治家らのために行った政治コンサルティングとロビー活動に関連するものだと強調。トランプ陣営関係者とロシアが共謀関係にあったかどうかは「今回の裁判では論じられていない」と断言した。

 マナフォート被告は大統領による恩赦で釈放される可能性があるが、ニューヨーク州当局は13日、住宅ローン詐欺などの重罪で新たに同被告を起訴したと発表。これらの罪状は、大統領の恩赦でも取り消しが不可能となる。(c)AFP