【3月12日 AFP】スペイン1部リーグのレアル・マドリード(Real Madrid)は11日、サンティアゴ・ソラーリ(Santiago Solari)監督を解任し、後任に元指揮官のジネディーヌ・ジダン(Zinedine Zidane)氏を招へいしたと発表した。

 本拠地サンチャゴ・ベルナベウ(Santiago Bernabeu Stadium)で記者会見に臨んだジダン氏は、「会長から電話をもらった時にまず考えたのは、『引き受けよう』ということだった」「ノーとは言えなかった。復帰に関して迷いは一切なかった」とコメントした。

 レアルを率いて欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League)で歴史的な3連覇を達成したジダン氏は、昨シーズンの終了後に辞任していたが、それからわずか9か月で復帰し、クラブと2022年6月までの契約を結んだ。

 FCバルセロナ(FC Barcelona)に2敗し、アヤックス(Ajax)にも敗れるなど本拠地で3連敗したレアルのシーズンは、3月半ばにして事実上の終了を迎えており、ソラーリ監督の解任は予想されていた。

 しかし、ジダン氏はレアルにチャンピオンズリーグのタイトルをもたらすなど最高の状態で退任していただけに、リーグ戦が11試合しか残されておらず、目指すものがほとんどない状況での復帰は電撃的だと言える。

 ジダン氏は「多くのものを勝ち取った後は変化が必要だったから、あらゆる人のためを思い、昨シーズンの終了後にチームを離れた」と話した。「会長からの電話があったから復帰した。彼に敬意を抱いているし、このクラブを愛している。だから今ここにいる」

 クリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)はチームを去ったが、選手たちはジダン氏が退任してからの短い期間にも成長しており、今季はティボー・クルトワ(Thibaut Courtois)やビニシウス・ジュニオール(Vinicius Junior)、セルヒオ・レギロン(Sergio Reguilon)といった選手も台頭している。

 ジダン氏の難題は、ベテランと若手が出入りする可能性がある今夏の変革期に指揮を執ることだろう。

「自分たちが勝ち取ったものを忘れたくないが、同時に昨年の悪かった部分も忘れはしない」と語った新監督は、「昨シーズンはリーグ戦と国王杯(Copa del Rey 2017-18)で敗れ、チャンピオンズリーグでは優勝した。でもそれはそれとして、今の立ち位置は分かっている」と付け加えた。

「これからの数年間でいろいろと変えることになるのは確かだ。しかし、今はそれに取りかかる時じゃない。大切なのは、私が戻ってきたということ。これから会長やクラブと自分たちに何ができるか話していく」 (c)AFP/Thomas ALLNUTT