【3月10日 AFP】ローマ・カトリック教会のフランシスコ法王(Pope Francis)が9日、アフリカ自転車連盟(CAC)の会合も兼ねるヨーロッパ自転車競技連合(UEC)の年次総会に姿を見せ、自転車ロードレースの素晴らしさをたたえつつ、ドーピングと汚職は競技の価値を損ねると懸念を示した。

 フランシスコ法王は、自転車競技は「忍耐力や品位、他者を思いやる姿勢、チームスピリットといった美徳を重んじる」ものだとたたえ、「自転車ロードレースと聞けば、チームの全員がレース中に協力し合う姿を誰もが思い浮かべることができる」「選手は人生の良い価値観と、崇高な目標の追求にわが身をささげる姿勢をあらゆる人に、特に若者に示す類いまれな機会を手にしている」と話した。

 しかし法王は、「名声や利益といった別のもの」への関心が上回ればその逆も起こり得ると警告し、「私の頭にあるのは、薬物違反、不誠実、自分自身と他選手への不敬、そして汚職だ」と続けた。(c)AFP