【3月8日 AFP】スペイン1部リーグ、FCバルセロナ(FC Barcelona)のリオネル・メッシ(Lionel Messi)が、招集を辞退していたアルゼンチン代表に約8か月ぶりに復帰した。

 同国代表のリオネル・スカローニ(Lionel Scaloni)暫定監督は7日、今月行われるベネズエラ、モロッコとの国際親善試合に向けたメンバーに、5度のバロンドール(Ballon d'Or)選出を誇るメッシを選出した。メッシは昨年行われたW杯ロシア大会(2018 World Cup)で優勝を果たしたフランスに敗れた後、代表のユニホームに袖を通していなかった。

 メッシ同様長らく招集されていなかったアンヘル・ファビアン・ディ・マリア(Angel Fabian Di Maria)も復帰を果たしたが、イングランド・プレミアリーグのマンチェスター・シティ(Manchester City)で好調を維持しているセルヒオ・アグエロ(Sergio Aguero)や、同リーグのチェルシー(Chelsea)に所属するゴンサロ・イグアイン(Gonzalo Higuain)、イタリア・セリエA、インテル(Inter Milan)のマウロ・イカルディ(Mauro Icardi)といった選手は含まれなかった。

 スカローニ暫定監督は代表チームのトレーニングセンターで記者団に対し、「W杯ではすべての人がひどく落胆したが、メッシの失望感はより大きかった」とコメントした。「親善試合でも彼はわれわれの試合をチェックし、それを好んでいた。そして今は挑戦したがっているし、こちらも歓迎している」

 スカローニ暫定監督はまた、バルセロナで過密日程を強いられているにもかかわらず「メッシは休養よりも代表に復帰することを望む」と述べた。「レオは招集された。彼の出場が1試合なのか2試合なのか、それともプレーしないのかはそのうち分かる。さてどうなるか。私が決断することになる」

 W杯終了後、メッシは代表戦計6試合を欠場したが、6月14日にブラジルで開幕するコパ・アメリカ(2019 Copa America)に臨むチームの不可欠な一人になるだろうと多くの人が確信している。

 メッシはバルセロナでほぼ前例がないほど多くのタイトルを獲得しているが、代表では主要国際大会で成功を味わうための時間が少なくなってきている。

 メッシは2014年から2016年にかけて3年連続で主要国際大会準優勝に終わっており、W杯ブラジル大会(2014 World Cup)ではドイツに敗れ、2015年のコパ・アメリカ(2015 Copa America)と翌年のコパ・アメリカ・センテナリオ(Copa America Centenario USA 2016)ではPK戦の末チリに屈した。

 128試合で65得点をマークしアルゼンチン代表の最多得点記録者のメッシは、バルセロナでのゴール数も歴代最多で、2位につける選手の倍以上の得点を挙げている。しかし、代表の舞台ではクラブで見せている本来の力をまったく発揮できていない。(c)AFP