【3月3日 AFP】ラグビー、フランスリーグ・トップ14のラシン92(Racing 92)は2日、健康上の理由により、元ニュージーランド代表のダン・カーター(Dan Carter)はチームに復帰しないことになったと発表した。

 ラシンがトップ14を運営するLNRへカーターの身体検査の結果を送ったところ、フランス国内でプレーする資格はないと判断された。LNRへの書類提出はメンバー登録の一環で、トップ14では新選手が加入するたびに同様の手続きが行われる。

 クラブはコメントを発表し、「ラシン92はLNRが指定した専門家に彼の医療書類を提出した。LNRの結論は満場一致で、ダン・カーターはフランスでプレーできないというものだった」「非常に残念だ。厳しいが、決まりは決まりであり、選手の健康をおろそかにすることはできない」と記した。

 ラシンは先月、1月に度重なる脳振とうを理由に即時引退を表明した元南アフリカ代表のパトリック・ランビー(Patrick Lambie)の穴埋めとして、現在ジャパンラグビートップリーグの神戸製鋼コベルコスティーラーズ(Kobelco Steelers)に所属するカーターが、短期契約で加入すると明かしていた。

 現在36歳のカーターは、2015年から2018年にかけて3シーズン、パリを拠点とするラシンでプレーしてトップ14のタイトルを手にしていたが、ヨーロピアンラグビーチャンピオンズカップ(European Rugby Champions Cup)では2度準優勝に終わっていた。その3年間でカーターは58試合に出場し、445得点の数字を残した。

 ラシン加入前には、カンタベリー(Canterbury RFC)で国内選手権を制覇し、クルセイダーズ(Crusaders)ではスーパーラグビー(Super Rugby)優勝を経験している。

 オールブラックス(All Blacks、ニュージーランド代表の愛称)では、2度のW杯(Rugby World Cup)優勝に加え、トライネーションズ(Tri-Nations)、南半球4か国対抗戦のザ・ラグビーチャンピオンシップ(The Rugby Championship)でも栄冠を手にしている。(c)AFP