■耐久性は?

 折り畳み式スマートフォンをめぐっては、その耐久性に関しても専門家らが懸念を示している。というのも、電子機器の折り目は、経年によって最も問題が起こりやすい部分だからだ。

 英モバイルネットワーク調査会社オープンシグナル(OpenSignal)のイアン・フォグ(Ian Fogg)上級アナリストは、「スマートフォンは一般的に、耐久性を高めるため機械要素のないデザインを採用する傾向にあった」と指摘する。

 サムスンとファーウェイはともに、自社の端末は10万回以上の開閉に耐え得るとしている。

 専門家らはまた、こうした端末が、折り畳まれた状態でも開いた状態と同じように正常に作動するかどうか疑問視している。

 米市場調査会社IDCのライアン・リース(Ryan Reith)上級アナリストは、端末搭載のアプリは、画面が小さくなった時には正常に作動するよう「微調整」する必要があるため、画面が大きくなったり小さくなったりする折り畳み式スマートフォンが正常に機能するかどうか疑わしいと述べた。

 英ハイテク市場調査会社のカナリス(Canalys)は、折り畳み式スマートフォンの今年の世界販売台数を200万台未満と予想しており、「超高級端末」の枠から出ることはないと分析している。

 だが同社のニコール・ペン(Nicole Peng)シニアディレクターは、「出荷台数を増やすことが最優先事項ではない。目的は、消費者の認識を高めること。新たな工業デザインで過去最大のテクノロジーの進展を成し遂げることができると、各社が証明したがっている」と述べた。

 米調査会社ストラテジー・アナリティクス(Strategy Analytics)は、折り畳み式スマートフォンの世界販売台数は2023年には約6490万台に達すると予想しているが、それでも同年の世界のスマートフォン販売台数のわずか3.5%にすぎないという。(c)AFP/Daniel SILVA