【2月21日 CNS】中国を起源とする黄酒（Huangjiu）は、世界三大醸造酒の一つとされている。2018年に紹興酒（Shaoxingjiu）で有名な中国・浙江省（Zhejiang）紹興市（Shaoxing）で製造された黄酒の輸出回数は1456回。量にして1万4859トン、金額にして2536万ドル（約27億8757万円）に上る。

　用途は主に料理酒で、12の国・地域に輸出される。米国への輸出量が最も多く、全体の約90.3%を占める。

「ここ数年、黄酒は料理酒という輸出品目が主で、輸出量も安定している」。大手酒造メーカー、紹興女兒紅釀酒の胡志明（Hu Zhiming）董事長は、自社を例に挙げ、黄酒の輸出は10年近く続いており、毎年の輸出量も大きな変動なく安定していると話す。

　胡董事長によると、紹興の黄酒醸造メーカーは、その仕向け国の状況に合わせて酒を微調整し、より多くの外国人の好みに合わせているという。

「例えば、食材本来の味を比較的重視する日本人には、調理酒が食材の味を損なわないように、多くの酒造メーカーが日本向けの出荷品を他地域のものより薄めに調整している」と胡董事長は言う。

　紹興市の税関局では現在、「企業+製造所+標準化」というビジネスモデルを推し進めている。商品の流通履歴を確認するためのトレーサビリティーを目的としており、冬季醸造期の原材料検査や生産工程の管理を強化している。黄酒の品質を維持するための一環だ。(c)CNS/JCM/AFPBB News