【2月3日 CNS】中国・甘粛省(Gansu)蘭州市(Lanzhou)で、超特大の蘭州ラーメン「超級牛大」がインターネットで話題になっている。数人で食卓を囲み、火鍋を食べているのと同じ感覚だ。

「蘭州ラーメンをどう売ろうか、お客様にどんなふうに味わってもらおうか、もっと目新しく出来ないか」。この店のおかみさんの米紀信(Mi Jixin)さんは、「蘭州ラーメン協会の常務理事として創意工夫をこらし、全国のお客様を蘭州に集めて蘭州ラーメンを食べてもらう責任がある」と話した。

 蘭州ラーメンは1915年に登場して以来、100年の歴史がある。革新を続ける蘭州ラーメンは、街角の小店から高級レストランへ、実店舗からネットショップへと発展を続け、海を越えて日本、米国、ロシアなどでも根づき、花を咲かせている。

「2019年は、もっと超級牛大を売る」と米さん。「超級牛大」の丼の直径は45センチ。大人の腰周りほどあり、麺は5人分、スープは7〜8杯分も入る。もし若い人が何人かで食べるのなら、1〜2人前の麺を追加できる。米さんは「これくらいのことは別にどうということじゃない。食べ残して無駄にしたりしないで、気持ちよく食べてもらえばよい」と話す。

 この店の長蛇の列は、路地の奥まで続いている。たくさんの人が寒風の中を食べに来ているのだ。ただただ、「超級牛大」を口にする幸せを求めて、寒さの中で足踏みをしたり手をこすったりしながら列に並んでいた。

 米さんは記者に「売り出してから1週間、日に日に人気が高まった。たくさんの人がネットで『超級牛大』を見て遠路はるばるやって来て、すぐに人気が爆発した」と話した。

「超級牛大」を作った志について、米さんはこう語る。「蘭州の食べ物のいわば『名刺』を斬新な方法で作り、多くの人に受け入れてもらいたいと思った。『超級牛大』は民衆の好奇心と新鮮な感覚を満足させるだけでなく、1人だけで食べる麺のスタイルを変えた。『見た目がいいだけでなく、食べると病みつきになる』ものができた」

 蘭州市民の王潤濤さんは家族を連れて、「超級牛大」を食べに来た。「何日か前にこの店でこのラーメンを見つけた時は、こんなに大きな丼を見てとても不思議な感じがした。その日は自分だけでラーメンと格闘したが、食べきれなかったので、今日は一家そろってラーメンと闘いに来た」

 何人かで大きな丼を囲んで、麺を食べ、汁をすする、まさに冬の日に感じる一種の独特な温かさだ。

 米さんは「60年代生まれにとって、子どもの頃は、蘭州ラーメンを食べるのはとてもぜいたくなことだった。大きな丼で食べるラーメンは雰囲気がいいし、火鍋と同じように家族や友達と分かち合えて、心が晴れて温かい気分になれる」と話す。「このような食のスタイルを多くの外国の人たちにも受け入れてもらいたい。もっと多くの人にまねされて、蘭州ラーメンというブランドがもっと輝いてくれればいい」と期待している。(c)CNS/JCM/AFPBB News