【1月26日 AFP】26日に行われる全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2019)の女子シングルス決勝で、大会第4シードの大坂なおみ(Naomi Osaka)と第8シードのペトラ・クビトバ(Petra Kvitova、チェコ)が対戦する。

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 この一戦は、女子テニス界最大のビッグヒッター2人による、全豪のタイトルと世界ランク1位の座を懸けた戦いになる。両者はこれまで一度も対戦したことがなく、大坂は左利きの長身選手に適応する必要があるという認識を示した。

 大坂はここまで3試合のフルセットマッチを制して決勝にたどり着いており、四大大会(グランドスラム)を勝ち抜くには、相手を出し抜くというより長く持ちこたえる能力が必要なときもあるとして、「世界最高の選手たちと戦ってきて、そのほとんどがフルセットにもつれた」「現時点では、意志の闘いであるという意味合いの方が大きい」と語った。

 対するクビトバは、「絶好調」を維持している大坂との頂上決戦について、巧みな戦術戦より激しい打撃戦を予想しており、先制攻撃を仕掛けて相手に揺さぶりをかけるとしている。

 コート外で見せる控えめな振る舞いとは裏腹にどう猛な闘争本能を持ち合わせている21歳との頂上決戦では、先に攻撃を仕掛けていく必要があるするクビトバは、「ナオミは火が付いた状態で、とても調子がいい」「彼女はアグレッシブな選手。それは私も同じ」と話した。

 今大会ではルーマニアのシモナ・ハレプ(Simona Halep、ルーマニア)が4回戦で敗退したことから、四大大会(グランドスラム)シーズン初戦の決勝は、新たな世界1位を決める場にもなっており、大坂とクビトバにとっては初めて世界トップに上り詰めるチャンスとなっている。

 現時点で大坂が自己最高の世界4位を維持しているのに対し、クビトバのこれまでの最高順位は、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon)で自身初のグランドスラム優勝を果たした2011年の同2位となっている。

 世界ランク1位の可能性が見えてきたことについて、大坂は喜びが増している様子ではあるものの、全豪のタイトル獲得を優先するとしており、「もちろん、世界1位になることは自分にとってとても大きい」「準々決勝の後、最大の目標の一つに可能性があることを聞いた」「だけど私の一番の目標は、この大会で優勝することで、ランキングは二の次。自分は一つの目標に集中すれば、良いプレーができる傾向にある」と語った。

 グランドスラムで2大会連続の優勝を果たせば、大坂にとっては全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2018)での成功がまぐれではなかったという絶好のアピールになるだけでなく、グランドスラム通算23勝を誇るセレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)を除き、2010年の全米と2011年の全豪を制したキム・クライシュテルス(Kim Clijsters)以来の快挙達成となる。

 大坂はさらに、1997年の全米と1998年の全豪を制したマルチナ・ヒンギス(Martina Hingis)氏に次ぐ最年少記録で、メジャー大会2連勝を記録する可能性がある。(c)AFP/Neil SANDS