【1月25日 AFP】サッカー韓国代表DFの金ミン哉(Min-Jae Kim、キム・ミンジェ)が第17回アジアカップ(2019 AFC Asian Cup)でゴールを挙げるなどの実績を残していることは、国外でも見過ごされてはいない。チームメートは金ミン哉に対し、中国ではなく、孫興民(Heung-Min Son、ソン・フンミン)に続く形でイングランドに移籍するようしきりに促している。

 屈強な体格から「モンスター」という愛称を持つ22歳の金ミン哉は、今回のアジアカップで2得点を挙げ、最終ラインでも非常に優れたパフォーマンスを発揮したことで、チームの8強入りに貢献しアジアで最も将来性がある選手の一人という評価を高めた。

 金ミン哉がプレーしている韓国1部リーグ、全北現代(Jeonbuk Motors)のペク・スギョン(Sung-Kwon Baek)ゼネラルマネジャー(GM)は、イングランド・プレミアリーグのワトフォード(Watford FC)から獲得のオファーがあると認め、その移籍金は800万ドル(約8億8000万円)と報じられている。

 中国スーパーリーグ(1部)を4位で終えた北京国安(Beijing Guoan)も獲得を目指しているが、金ミン哉は自身の意志を胸に納め続けた。

 金ミン哉は24日、「今はアジアカップだけに集中したい」とコメントした。

「今話したいのは、良い結果を手にしているということ。(移籍について)言えることは今のところ何もない」「相手にゴールを許さず、チームに協力することにただ集中したい」

 金ミン哉はすでに代表での地位を確かなものにしているが、負傷によりW杯ロシア大会(2018 World Cup)を欠場していた。

 孫興民はプレミアリーグのトッテナム・ホットスパー(Tottenham Hotspur)に移籍したことで世に知られる選手となり、寄誠庸(Sung-Yueng Ki、キ・ソンヨン)や元マンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)の朴智星(Ji-Sung Park、パク・チソン)もイングランドで成功を収めた。

 金ミン哉は沈黙を続けるかもしれないが、中国でプレーしている韓国代表のチームメートは喜んで助言しており、イングランドへの挑戦を勧めた。

 所属する広州恒大(Guangzhou Evergrande FC)でAFCチャンピオンズリーグ(AFC Champions League)を2度、中国スーパーリーグを6度制し、代表チームでは金ミン哉とCBでコンビを組む金英權(Young-Gwon Kim、キム・ヨングォン)は、「もし彼に大きな野望があるなら、より大きな舞台でプレーするのは彼にとって良い機会になるだろう」と話した。

「もちろん中国も良い選択肢だが、より大きな欧州という舞台でプレーするのが良いと思う」

 また、中国スーパーリーグの天津権健(Tianjin Quanjian FC)でプレーする権敬源(Kyung-Won Kwon、クォン・ギョンウォン)も、同様のアドバイスを送っている。

「彼は中国に行くと思っていたが、良い知らせがあると聞いた。より良い選択をしてほしい」

 国内のファンはSNS上で金ミン哉のイングランド移籍を望んでおり、選手たちもその意見に同調している。(c)AFP