国際通貨基金(IMF)は昨年7月、中国経済についての2018年度の報告を行い、中国経済と成長の見通しについて、力強さを継続するであろうと指摘した。このたび発表された中国の「経済成績表」は、このことを証明したことになる。

 事実、中国の昨年の「経済成績表」には目を奪われる部分が少なくない。

 例えば、最終消費支出のGDP成長に対する貢献率は76.2%で、年間を通じての社会消費品の小売総額は前年比9.0%増だった。これらは、経済成長をけん引した主な動力だったのだ。全国民のエンゲル係数は前年比で0.9ポイント低下した。

 製造業、特にハイエンド製造業への投資と民間による投資が伸び、経済を支える良好な効果を発揮した。中国と主要な貿易相手との輸出入は全面的に増加し、うち「一帯一路(One Belt One Road)」沿線国家との輸出入は13.3%増で、貨物の貿易総額の伸びを3.6ポイント上回った。このことは、中国の貿易構造が改善されつつあり、そのことが貿易摩擦のリスクを緩和するのに役立っていることを証明している。エネルギー源消費量全体に占めるクリーンエネルギーの割合は、前年比で約1.3ポイント上昇した。このことは、中国がグリーン(エコ)発展計画をさらに推進する一助となる。

 中国国家統計局によると、中国の経済運営は「安定の中に変化あり、変化の中にリスクあり」の状態だという。外部環境は複雑で厳しく、経済は下降圧力に直面している。中国の「2018年経済成績表」は、中国経済が健全で安定して発展する基本状況に変化はなく、高い質的発展を支える生産面の諸条件に変化はなく、長期的に安定した中でよい方向に向かう情勢にも変化がないことを示している。(c)東方新報/AFPBB News