■厳しい選択

 中国で「抖音(Douyin)」と呼ばれているティクトックを運営しているバイトダンスは、ユーザーを保護するために、コンテンツ監視ソフトと「拡充を続ける」モデレーターチームを活用して大々的な取り組みを行っていると話す。

 だがジェネラシオン・ニュメリクのシリル・ディ・パルマ(Cyril di Palma)代表は、多くの親たちは今もリスクに気付いておらず、「自分の子どもたちが年齢に似つかわしくないポーズを取っているのを見てがくぜんとする」と言う。

 ソーシャルメディアに低年齢で接触した場合の影響についてはまだあまり知られていない。「こうした新しいテクノロジーの危険性や可能性について若い世代を指導する必要があっても、親や教育者、医師でさえ、その資格を有していないか、全く知識を持っていない」とソリス氏は指摘する。

 ダンスが好きな12歳の娘の父親であるウィリアム・ソアリ(William Soally)さん(35)はAFPの取材に対し、動画共有サイト「ユーチューブ(YouTube)」のユーザー間でティックトックに関する注意が呼び掛けられているのを見て行動に出た。

 話を持ち出したとき、娘は最初泣き出し、友人間などでの「社会的地位がなくなる」と心配したという。だが、ソアリさんは「娘と話し合い、2人で彼女の携帯からアプリを削除することを決めた」と語った。(c)AFP/Selim CHTAYTI