【1月18日 AFP】2017~18年にかけてメキシコから米国に不法入国した後、親から引き離された子どもの数が、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米政権がこれまで確認していた数よりも数千人多かったことが17日、当局の報告書で明らかになった。

 厚生省の監察総監室によると、トランプ政権の不法入国者を厳格に取り締まる「ゼロ・トレランス(不寛容)」政策の下で親から引き離された子どもの総数はいまだ明らかになっていない。しかし、厚生省は2018年6月、裁判所に説明を求められて実数調査を行い、当時保護下に置いていた子どもの数を2737人と確認していた。この数字はこれまで公表されていなかった。

 ゼロ・トレランス政策は、2018年前半に不法移民が再び増加したことを受けて導入されたが、政治的かつ法的圧力によって6月には停止に追い込まれている。その間、さらに3000人近い子どもが米国に不法入国した親または保護者から引き離されていた可能性があることが今回、新たに分かったかたちだ。

 これについて同省は、「2017年に始まった不法移民流入の中、調査前に数千人の子どもが親から引き離された可能性があり、実数の特定が難航したことが考えらえれる」と説明している。(c)AFP