【12月17日 AFP】ブラジルの有名な「スピリチュアル・ヒーラー」で、治療という名目で女性数百人に性的虐待を行った疑いのあるジョアン・テイシェーラ・ジ・ファリア(Joao Teixeira de Faria)容疑者(76)が16日、当局に出頭した。地元メディアが報じた。

「神のジョアン(ジョアン・ジ・デウス、Joao de Deus)」と呼ばれるファリア容疑者に対しては、14日に逮捕状が出されていた。

 首都ブラジリア近郊のゴイアス(Goias)州アバジアニア(Abadiania)町にあるファリア容疑者の「診療所」には、毎週、数千人の信奉者が訪れていた。信奉者には有名人も多数含まれる。

 メディアが報じた映像には、ファリア容疑者が自身に対する容疑を知り、「私は神の裁きに身をゆだねている。約束通り、今はこの世の裁きの手に自らをゆだねよう」と語る様子が写っている。

 ファリア容疑者の弁護士は記者団に、17日に容疑者の釈放を求めると説明。容疑者が自宅軟禁となるよう望んでいると語った。ファリア容疑者は無罪を主張している。

 ゴイアスの検察当局によると、ファリア容疑者に関しては、ブラジル各地の他、ボリビア、オーストラリア、ベルギー、ドイツ、スイス、米国から計330件に上る被害の訴えが出されている。(c)AFP