■フランス企業は中国の取り組みに懐疑的

 欧州連合知的財産庁(EUIPO)によると、模倣品により欧州内で年間43万4000人の雇用に影響が出ており、損失額は600億ユーロ(約7兆7400億円)に上っている。

 アリババはAFPの取材に書面で回答し、すべての販売業者に知的財産権を尊重するよう求めると同時に、模倣品の販売を取り下げるよう規制を強化している、と主張。

「アリババの知的財産権の保護システムおよび技術は業界内でも最高レベルだ。また、常に改善も行っている」と述べた。

 一方、フランスの知的財産権の啓発団体「ユニオン・デ・ファブリカン(Union des Fabricants)」のデルフィーヌ・サルファティソブライエ(Delphine Sarfati-Sobreira)氏は、2社に1社が模倣品の被害に遭っており、損害額は各社の売り上げの最大10%に及んでいると指摘した。

 中国で1月から施行される法律の効果について、一部の企業は懐疑的だ。

 フランスのワイン会社「ラ・ギエノワーズ(La Guyennoise)」の輸出コンサルタント、ユベール・リシャール(Hubert Ricard)氏は、「全くの偽善だ」と不満を漏らす。中国の地方自治体の中には、模倣ワインの製造・販売を「頻繁に」行っているところもあると指摘した。(c)AFP/ Ludovic EHRET