【11月7日 AFP】オーストラリア内陸部(アウトバック)で5日、鉄鉱石を積んだ貨物列車が約1時間にわたって暴走する事故が起きた。鉄道会社は列車を遠隔操作で脱線させて停止させた。

 列車は貨車268両の編成だった。運転士が点検のために運転席の外に出たところ、列車がひとりでに走り出し、速度は間もなく時速110キロにまで達した。

 列車を所有する鉱業大手BHPビリトン(BHP Billiton)は、列車がウエスタンオーストラリア(Western Australia)州ポートヘッドランド(Port Hedland)に到着する前に分岐器を切り替え、脱線させることに決めた。

 脱線の影響で線路約1500メートルが損傷したが、負傷者は出なかった。現地紙ウエストオーストラリアン(West Australian)が公開した航空写真には、ねじ曲がった列車の残骸が写っており、中には積み荷の鉄鉱石に埋もれた貨車もあった。

 BHPビリトンによると、列車の回収と線路の復旧には1週間程度かかる見通し。この路線は巨大な採掘施設への重要なルートになっているが、備蓄を使って操業を続けるため、供給に影響はないという。(c)AFP