【10月4日 AFP】国際オリンピック委員会(IOC)の執行委員会は3日、国際ボクシング協会(AIBA)が管理体制に関する「重大な」懸念に対処しなければ、ボクシングを五輪種目から除外する可能性があると認めた。

 IOCは発表の中で、AIBAは次回の総会までに管理体制の問題に対処しなければならず、それが守られないのであれば制裁が科される可能性があると強い表現で警告した。

「IOCの執行委員会は本日、AIBA内における深刻な事態とその管理体制に対して極度に関心を抱いているということを表明する」

「その内容には、会長選の候補者リスト作成の状況や、IOCの立ち位置に関してAIBA会員の間で誤解を招きうるコミュニケーションがあるということも含まれる」

 6日から夏季ユース五輪が始まるアルゼンチンのブエノスアイレスで行われた会合でIOCの執行委員会は、AIBAにおける問題は同団体やボクシングの評判に影響を及ぼすだけでなく、スポーツ界全体にまで波及すると述べた。

「従ってIOCは、次回のAIBA総会で管理体制に関する問題がIOCの満足のいく形で適切に対処されなければ、ボクシングの五輪種目としての存続や、さらにはIOCによるAIBAの国際連盟としての承認が危うくなるかもしれないという明確な立場を繰り返し表明する」

 IOCは7月、AIBAが組織体制を変革しなければ、2020年東京五輪でボクシングを競技種目から除外するかもしれないと警告していた。

 また2月には、ウズベキスタン出身の実業家であるガフル・ラヒモフ(Gafur Rakhimov)氏がAIBAの会長代行に指名されたことにIOCが懸念を示していた。

 しかし、米財務省から組織犯罪との関係性が疑われているラヒモフ氏は、11月にロシアのモスクワで予定されている総会で投票が行われる会長選挙の唯一の候補者となっている。(c)AFP